今はもう一切連絡をとっていない人のことを最近よく思い出してしまう。
その当時は好きだったのかもしれないけれど、今は別に好きという感情が湧いている訳では無い。ただちょっと、思い出すだけ。
なんかそんな題名の映画あったなあなんて思った。
会ったこともないし本名も知らない。彼のことは何も知らなかったと言っても過言ではないと思う。
でも、さみしくなったら電話をしたし、酔っ払ったら電話をかけてきてくれた。
どちらかが寝ちゃうまで電話を繋いでいた。
朝起きておはようって言ったこともあったと思う。もう随分前のお話だからぼやけてきているけど、楽しかったし、電話を待っていたあたしがいたのは覚えている。
その人は色々な楽器が弾ける人だった。
ピアノ、ギター、ベース。
電話しながら好きな曲何かある?と聞かれたから曲名言ったら、その人は、わかった、練習してみる!と言い、電話中に練習してベースを聴かせてくれたりした。
それが凄くかっこよくて、なんだかずっとその人のことが頭から離れなくなった。
所詮はネットの繋がりだから。
いつ関係が終わってしまうかわからなかったから、少しでも長くお話していたいと思ってあたしもベースを買った。
あたしもやってみたくなったから買ったよ!なんてメッセージを送って。
その人には、彼女がいた。
連絡取り始めの頃は知らなかったけど、長く付き合っている彼女がいるらしかった。
最初からただの友達で、あたしに気がないってことは分かってはいたけれど、何故か凄くショックだった。
それから別に連絡頻度が減るわけでもなく、酔っ払ったらあたしに
お話し相手になってよ。と言い電話をかけてきていた。
でも、いつも通り電話は楽しかった。
そのうち、日に日に連絡頻度は落ちていき、電話もかかってこなくなってしまった。
Twitterのアカウントも気づいたら消えてしまっていた。
バイバイっていってからちゃんとお別れしたかっなあ。
あのとき勢いで買ったベースを見る度に思い出してしまう。
あたしのために弾いてくれたあの曲の動画はもう消えてしまったし、アカウントのQRコードの写真も消えてしまった。
声も忘れてしまったけどすごく優しい声だったような気がする。
いつか思い出さなくなる時は来るのだろうか?
一回も会ったことのない人なのにここまで印象に残ってしまうのが本当に驚く。
あのときはきっと、心の拠り所だったし、自分の中ですごく大切な人だったんだろうなあと思う。
今もどこかで元気に暮らしていたら良いな。
いつもよりぐちゃぐちゃな文章だったと思いますが、ここまで読んで頂きありがとうございます。
頭の中に出てくることを延々と書いていたら長くなってしまいました。
ではまた。